2025年4月1日火曜日

映画『Island Of Lost Men』(1939)

NEW !

KL Studio Classics   From『Anna May Wong Collection』 Blu-ray
2023年5月発売



★★★   マレーシア奥地へ潜入する将軍の娘




猥雑な通りに日本語と思しき看板も見える夜のシンガポール。
Anna May Wong(アンナ・メイ・ウォン)演じるチャイナ・リリィがナイトクラブのフロアを歌い歩くシーンから物語は始まる。低音のクール・ヴォイスは女優アンナ・メイ・ウォンの魅力のひとつ。ここで彼女が歌う「Music on the Shore」という曲はわざわざこの役の為に作られたと云われている。本作の監督はカート・ニューマン。

 






【 ストーリー 】 

ナイトクラブで幅を利かせるグレゴリー・プリンの金蔓はマレーシア奥地のプランテーション。そのプランテーションはジャングルを流れる川の上流にあり、自らキング・オブ・ザ・リバーと名乗るこの男は常に権力を誇示している。フロアで歌っていた美しいチャイナ・リリィを食事のテーブルに同席させ「自分のプランテーションは脛に傷持つ者が身を隠すのにちょうどいい場所だ」と洩らすプリン。するとリリィは自分もそこへ連れていってほしいと言う。




プリンの居住するジャングルのバンガローには腹心のスタッフが常駐しているのだが、そのうち中国人青年チャン・タイはリリィと顔見知りの様子。というのも、この二人には同じ目的があった。中国の将軍アン・リンは政府の金30万ドルを横領した容疑を掛けられ現在行方不明になっている。将軍の娘キム・リン、すなわちチャイナ・リリィは父の無実を証明する為、チャン・タイは中国の諜報員として将軍の行方を突き止めるべく、別個に行動しながらグレゴリー・プリンのもとに辿り着いたのだ。

 

 

【 仕 様 】

リージョン:A(日本のBDプレーヤーで再生可能)

 

【 字 幕 】

英語(よくある事だが、英語以外のセリフは表示無し)

 

【 特典コンテンツ 】

・映画「Four Frightened People」予告篇

・映画「The Eagle And The Hawk」予告篇

・映画「Beau Geste」予告篇

・オーディオ・コメンタリー(字幕無し)























 













B級映画に多くを求めても仕方ないのだけど、特に目立つ欠点も無い画質はほどほどクリアなわりに63分の尺が長く感じる。グレゴリー・プリンは裏稼業で私腹を肥やしていながら、彼のバンガローはそこまでリッチに見えない。将軍アン・リンに対して、頂くものを頂いたらさっさと始末しておけばよかったのに、どうしてプリンは将軍を生かしておいたのだろう?プリンの下僕で小猿を可愛がっている好人物のおじさんハーバート(エリック・ブロア)の存在が良いアクセントになっているとはいえ、その他のキャラ設定はもっと詰めておかなきゃ。

 

 

この映画は米パラマウントが六年前に公開した「White Woman」のリメイクらしく、ネットでそれをチラ見したら、プリンの相棒バリスターが女主人公を抱きすくめて言い寄るシーンあり。「Island Of Lost Men」にそのような場面は無い。幾分ギトギトしていた「White Woman」に比べ、こちらはマイルドな演出。だからと言って、「White Woman」のほうが出来が良いかといえばそんなことは無く、チャールズ・ロートンが「White Woman」にて演じていたプリンは本作のJ・キャロル・ネイシュ以上に道化っぽいし、全然悪人に見えない。せっかくリメイクするなら、Island Of Lost Men」は前作の弱いところをもっとテコ入れすべきだった。

 

 

(銀) 本日の記事で紹介している「Island Of Lost Men」は北米盤ブルーレイBOXAnna May Wong Collection』(三枚組)のうちの一枚。日本では一度も公開されてないのか、ネットで邦題を調べてみたが見つからなかった。