2024年1月3日水曜日

hontoは使いたくなる利点が何も無い書籍通販サイトだった

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先月126日、こんなメールが来た。


「いつもご利用いただきありがとうございます。ハイブリッド型総合書店 hontoです。 

ハイブリッド型総合書店サービス「honto」ではネット書店(本の通販ストア、電子書籍ストア)とリアル書店を連携したサービスを展開しておりますが、2024331日をもって「本の通販ストア」のサービスを終了することと致しました。20125月のサービス開始以来、多くのお客様にご愛顧賜りましたこと、深く御礼申し上げます。 

サービス終了後の202441日以降「honto」は電子書籍ストアのサービスは継続し、本の通販に関して「e-hon」との連携を開始いたします。紙の本をご購入される場合は、hontoサイトからe-honサイトへ誘導し、お客様のご購入をサポートして参ります。また、丸善ジュンク堂書店オンラインサイトの立ち上げも計画しております。リリース時期が決まり次第、改めてアナウンスさせていただきます。」


 

 

 

私がhontoの存在を意識したのは、それまで利用していたジュンク堂書店のオンラインストアがBK1と共に、hontoに吸収されるニュースを聞いた時だったかな。BK1は一度も使ったことがなく、ジュンク堂のオンラインストアネットストアHONという名称だったけれども、使い勝手が良かったのでジュンク堂主体の通販が無くなると聞いた時は非常にガッカリした。

 

 

他の通販でも同じだが、私にとって好ましい新刊書籍通販サイトの条件とは、

■ 新刊本の、webイト上への登録がなるべく早くて、事前予約がしやすいこと

■ 新刊既刊にかかわらず、注文した本の発送処理がスムーズなこと

■ 何かを購入する以前の問題だが、そのwebサイト自体が重くないこと

■ 問い合わせをした際、カスタマー・サービスのレスポンスがちゃんとしていること

 

 

よっぽどダメなwebサイトでもないかぎり、見にくくて使えないなんてことは今ではあまり無いと思うが、windows XPの時代までは、やたらめったら重くて閲覧しようにもストレスが溜まりまくる通販サイトはたまにあった。例えば音楽ソフトの通販でいえば、Tower Recordのオンラインショップ。今のTower Recordからは考えられないほど昔のwebサイトはもたついており、音楽ソフトを買う時はもっぱらHMVばかり利用していたものだ。


だが、そのHMVもローソンの傘下になった途端に肝心の発送処理が遅くなるばかりか、商品に問題があり返品した際の返金対応が「詐欺かッ!」と激オコ状態にならざるをえないほど遅くて、購入するのをを止めるどころかHMVのサイトを閲覧することさえ無くなってしまう。

 

 

 

 

話を書籍通販に戻すと、(いい加減な記憶なので間違っているかもしれないが)末期のBK1は「ありゃあ、とても使えんよ」という声を知り合いから聞いていたため、hontoBK1のダメっぷりをそのまま引き継いでいるかもしれず、なかなか積極的に乗り替える気にはなれなかった。またhontoにおけるweb上のレイアウトもあまり良いとは感じられなかったしね。

 

 

それでもジュンク堂がやっていたネットストアHON時代の購入データがhontoに移行されたのもあって、試しに何度かhontoを使ってみたのだが、全然便利とは思えなかったなあ。hontoって近刊本の登録はわりと早いのだけど、基本ベースの発送処理がトロいのが嫌で。在庫があるものなのに、【24時間】(24時間以内に発送される予定)となっているものもあれば、【13日】(13日以内に出荷、手配上の都合により出荷の遅れや出荷できない場合あり)となっているものもあったり、これが一番ネックだった。在庫があるのなら、すべからく注文した当日もしくは翌日には発送してくれないと。

 

 

数少ない私の購入履歴を見てみると、hontoは配送業者にヤマトを利用していて、論創ミステリ叢書のようなそれなりに嵩張る本はちゃんと宅配便で送り出されるけれど、ソフトカバーの単行本は(その頃まだあったDM便=クロネコメール便の一種)が使われていた。ヤマトのDM便は現在のクソ遅く成り果ててしまった日本郵便のスマートレター/ゆうメール/ゆうパケットよりは幾分かマシといえども、届くのが遅いイメージ。それに比べるとネットストアHONの配送はテキパキしていて、不満に感じることはあまり無かった。

ちなみに現在の楽天ブックスやTower Recordは、購入アイテムが嵩張ると無料でゆうパックを使ってくれるから非常によろしい。プライムで手数料まで徴収して、そのくせ即日届かない事の多いAmazonなんて論外である。


 

hontowebサイト機能で強いてひとつだけ良いところを挙げるとするなら、もうほとんど市場に残っていない本が欲しくなった時、hontoの系列であるジュンク堂/丸善/文教堂の実店舗にて、その本の在庫を各県のどの店が持っているのか、一目で簡単に見る事ができる点。紀伊國屋書店も同じような機能はあるけれど、何度もクリックして出たり入ったりしなくちゃならないので煩わしい。だが残念ながら、この機能が活かされる機会はめったにないから、私にはあまりプラスにならず。

 

 

なんにせよ、上記で述べた理由以外にもポイントとかクーポン活用の面でもhontoは魅力が無かった。だからhontoが無くなっても全く困らないし、再び丸善・ジュンク堂書店のオンラインサイトが復活するなんて聞くと「ほれ見たことか。こんな事になるのなら、なんでBK1と一緒にhontoなんかに吸収されたんだよ」とジュンク堂に言いたくもなる。hontoe-honが吸収するそうだが、e-honも現状のサイトそのものは使いたくなる特色が伝わってこないので、今の時点では新しいe-honを試してみようとは思っていない。

 

 

 

 

(銀) 新しいe-honでは、いくら以上本を買わないと送料無料にならないのか、多くのユーザーはまず最初にそれを気にするだろう。現在honto3,000円以上買うと送料無料、紀伊國屋書店の通販は煩雑で、北海道・九州・沖縄は4,900円以上の購入で送料無料、それ以外の地域だと3,500円以上の購入で送料無料。これじゃあ紀伊國屋の通販を使う人はまずいないだろうなあ。紀伊國屋はジュンク堂とは対照的で、西のほうが店舗が多いというのに、これでは逆に西日本のユーザーをみすみす失うようなものじゃないか? 

 

 

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