▼〈Vine〉というシステムを本国アメリカのAmazonが始めたのは2007年、日本は少し遅れて2010年6月のことだったかな。それまでレビューを投稿していたユーザーの中から、Amazon側に「優良レビュワー」だと認定され招待された者がVineメンバーとなり、招待されたユーザーのAmazon IDとパスワードはVineの専用サイトにログインすることができる。これから発売される商品のサンプルをAmazonがVineメンバーへ提供し、商品を販売する企業の為のプロモーションとしてレビューを書いてもらうという一種のモニタリング・システムだ。
私が何となしにAmazon.co.jpにレビューを書いてやるようになったのは2009年の春か。とにかく何か買うと「レビューを書きませんか」と催促メールがしつこく送られてくるんで、本の感想がてら「次はこんなものを出してほしい」という声を作り手に伝えたい欲求もあってか、ヒョイと投稿してみる気になった。その頃はまだ、日本の探偵小説の新刊本に継続してレビューを書く人なんて稀少だったのかもしれない。レビュワー・ランキングというものがあって、のちに私も500位以内にまで上がった事があったが、〈Vine〉が日本でもスタートした2010年といったら、レビューを書き始めてまだ一年目だし、自分のランキングの順位なんて全然高くもなかった記憶がある。
それが何故か私にもAmazon.co.jpからVineメンバーへの招待が来て。メンバーを選出する最低基準としてAmazonでどれだけ買い物しているか、それも彼らは見ていたのだろうが、私はちっともヘビー・ユーザーではなく、他の人間があまり書かないジャンルの書籍レビューで何かしら貢献しているとでも思われたのかね。わからんけど。
▼〈Vine〉がスタートした当時は、何曜日だったか忘れたが毎週(?)朝10時になると提供される商品リストが、web上にて更新。メンバーは早い者勝ちで欲しいアイテムを奪い合うことになる。普通の人は仕事をしている時間だから(私もそう)、いつでもホイホイ好きなものを取れる訳がない。最初の数年は今と違って良いものが多く高額アイテム(電化製品とか)も時々提供され、ハイエナのようなレビュー業者どもが掻っ攫っていく。
あの頃の〈Vine〉はまだ、安いだけで使いものにならない中国製商品のバラ撒きなど無かった。それが次第に、日本の各企業も「いくらAmazonだからって、こんなシステムに新商品を無料でサンプル提供しても有益なプロモーションにならんわ」と気付きだしたんでしょうな。要するに読む価値の無いベタ褒めレビューばかりじゃ見る人に信用される訳がない。海外ではどうか知らんけど、日本の〈Vine〉で提供されるサンプル・アイテムは年々クオリティが急降下してゆく。いや~、このところサンプル提供されているものがどれだけチンケなmade in china商品ばかりなのか、詳しくお見せできないのがホントに残念。
本日はいつもの探偵小説の記事をお休みし、あまり知られていないであろう〈Vine〉先取りプログラムにスポットを当て、上記三つのテーマのうち①と②を中心に語っていますが、このBlogでAmazon.co.jpに言及する場合、私の伝えたい趣旨は、
▼Amazonでは、各商品のレビュー欄で上のほうに掲載される投稿というのは「参考になった」票の率が多い(正確には以前存在していた「参考にならなかった」票と相殺した)順番によって目立つ位置に並ぶものだから、売り手が雇っているサクラをはじめ、レビューを毎日何件も投稿するのが仕事の所謂レビュー業者とか、そいつらの書く感想はどれもこれも無批判に褒め上げるだけの☆5つ満点レビューしかない。
私は性格が悪いので、タダでもらったサンプルだろうが自分がちっとも「良い」と思わないものをヨイショする気持など微塵もない。自分が過去に〈Vine〉でリクエストしたサンプルのレビュー一覧を見返してみると、例えばKONKAという中国の小型加湿器が(ASIN:B07ZQ94F7Nで検索してみるといい)使い物にならないということを包み隠さず披露したら、速攻でAmazonお得意の報復削除を喰らった。
サンプル品を提供させる以外にも、各業者から〈協賛金〉というブラック・マネーをぶん取っているAmazon.co.jpのことだから、ユーザーからの都合の悪い意見を速攻でdeleteするのなんて日常茶飯事。昔からレビュー投稿に関してだけは何を問い合わせしようが、はっきりしない返信しかしてこないのがAmazon.co.jpのレビュー管理部門で、その中でも村山・木嶋という二人の担当者の接客態度は日本人とは思えぬ無礼さ。昔から居座っているこの連中をレビュー管理部門から排除しない限り、いくらAmazon.co.jpに公平なレビュー管理を求めたところで時間の無駄なのだ。