2023年3月23日木曜日

『怪奇探偵小説家 西村賢太』の売り方をめぐる疑惑

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日本語を母国語にしている人間の仕事とはとても思えぬテキスト入力がなされた東都我刊我書房の『闇に浮かぶ顔』。その巻末で蜂須賀正氏をネタにして解説を書いていたのは杉山淳だった。一方で小野塚力(りき/@onozukariki) twitterにこんな一文が。


〝こちら、解説を担当しました。
探偵小説に登場する、鳥類学者・蜂須賀正氏博士についてかきました。〟

『闇に浮かぶ顔』| 書誌盛林堂 https://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca16/1019/



杉山淳小野塚力って、単なる同類じゃなくて同一人物だったんかい。善渡爾宗衛も疑惑の左川ちか本で柴門あさをなどと名乗ってたな。文章における句読点の打ち方は無茶苦茶、フツーなら漢字表記すべきところをひらがなでタイプしてしまう癖(書くかく)なんか善渡爾小野塚杉山に共通してるし、せっせと珍妙な一人三役を演じていたとしても今更驚きもしないがね。

そうすると、彼らの関わっている本のクレジットでは同じ人間なのにわざわざ別々の名前を載せている訳で、よく自分に自信の無い人間ほどペンネームというか別名をいくつも使いたがる傾向にあるというが、単純にそれだけだろうか?彼らの行動を逐一監視していると、他にも疑わしい理由が隠されているように見えなくもない。







さて、前回の記事からの続きである。今日はテキストの酷さではなく本の売り方にまつわる黒い疑惑がテーマだ。先月の中旬に東都我刊我書房が『怪奇探偵小説家 西村賢太』(杉山淳著)という新刊を出した。その折、販売窓口である盛林堂書房の通販HPにはこう書いてあった。





発行部数 : 50

判  型 : B6版 136ページ

価  格 : 2,000





東都我刊我書房綺想社、そしてえでぃしおん うみのほ(他にもnoir punk press等あり)。善渡爾小野塚杉山が糸を引いているレーベルの本は、さしたる理由もないのにどれも異常に価格が高い。それにしてはこの『怪奇探偵小説家 西村賢太』、たった50部しか刷ってないわりに2,000円と珍しく正常な価格である。善渡爾小野塚杉山が売っている本は何部刷っているのか常に明らかではないから、いつもだいたい同じ50部程度なのか、それとも100部以上なのかわからない。ともかく盛林堂書房の通販HP上で『怪奇探偵小説家 西村賢太』は販売開始からあっという間に売切れとなり、twitter上で「買いそびれた」とボヤくコメントが見られた。



 

 

そしたらこの本、ヤフオクで59,000円なんて馬鹿げた値で落札された[落札者のヤフオクIDf*6*d***48)]のを皮切りに、『怪奇探偵小説家 西村賢太』をヤフオク/メルカリの両方で転売する者が続出、さすがに二度と50,000円以上もの暴価にこそならなかったけれど、ありえない値で釣られるアホもまた続出。盛林堂関係の同人出版本をいつもヤフオクで定価販売でなくオークション形式で売っている彩古こと八島久幸の極悪古本屋・古書いろどり[ヤフオクIDirodori_18なんて、今回の西村賢太本で相当ボロ儲けしている。このリンク先を見よ!


 ヤフオクでの〖怪奇探偵小説家 西村賢太』落札状況

 

すると。同人出版で増刷するなんて非常に稀だし、ましてや読者にそんな優しい態度をとるとは到底思えぬ盛林堂周辺でグルになっている善渡爾小野塚杉山らがたちまち『怪奇探偵小説家 西村賢太』を増刷すると言い出した。少部数なのに2,000円のリーズナブル価格を付けているというだけでも十分疑わしいのに、速攻で増刷対応するなんて、なにか裏があるに違いない。



 

 

増刷分はなぜか本丸の盛林堂HPではなく、神保町のPASSAGEや西荻窪の今野書店、吉祥寺のバサラブックスで売られたようだ。ここで私の注意を引いたのは善渡爾小野塚杉山の『怪奇探偵小説家 西村賢太』増刷に踏み切るまでの素早さ。この二ヶ月の動きを時系列に並べてみるとこうなる。

 

 212日   

HP「書肆盛林堂」にて『怪奇探偵小説家 西村賢太』発売 → 同日中に売切れ

 

 216

この時点で既に善渡爾小野塚杉山が増刷に動きだしていたらしい事がこのツイートから見てとれる。


 





 224日   

古書いろどりによってヤフオクに出品された『怪奇探偵小説家 西村賢太』が59,000円で初めて落札される。この後も定価の数倍の値での落札あり。(上記のリンク先を参照)

 

 34

『怪奇探偵小説家 西村賢太』増刷分が(最低でも100部)PASSAGEにて販売開始。



 






 314

善渡爾宗衛が「本日、三刷が到着、こっそり補充。」とツイート。この間、わずか十日。






 










『怪奇探偵小説家 西村賢太』の増刷までの流れを文字にしてみて、次のような疑問を抱いた。

 

⦿ 初版50部の少部数なのに、あの連中が価格を2,000円で設定する筈がない。ということは、最初から2,000円に見合うだけの部数を刷っておきながら、(コストをペイできるようにというよりも)できるだけ金を巻き上げるために、とりあえず50部のみの販売などとユーザーに飢餓感を煽っておいて超レア度を演出し、購入者をひとりでも多く釣る計画だったのではないか?

 

⦿ もしそうでないのであれば何故定価2,000円に設定できたのか?彼らがいつも販売している本の価格がコストと比較して妥当なものだというなら、どうして今回はこんな赤字覚悟の低価格にできたんだ?同一の本を最初から一括にて250部作るのと、三回に分けて50100100部と作るのでは、かかるコストは後者のほうが当然高くかかるのではないのか?

 

⦿ この種の並製本の増刷を仮に100部ほど印刷会社へ発注したとしよう。第二刷が34日納品され、彼らがどのタイミングで第三刷を発注したのか知らんが、314日に第三刷が納品されているというのは制作にかかる日数として妥当なのか?自分たちで適当に第二刷/第三刷といっておきながら、その実最初からまとまった部数が出来上がっていたのではないか?増刷分を買った方は奥付を確認してもらいたい。第二刷とか第三刷と印刷してあるなら本当に増刷しているかもしれないが、もしも何も書いてなければ増刷というのはでたらめである可能性が高い。

 

このように見てゆくと、超レア度を作り出すため最初盛林堂販売分を極端に少なくしておいて、古書いろどりなどのサクラを使い、オクやフリマで高騰状況を欺瞞した可能性だってありうる。それが事実なら、もはや犯罪的だ。


 

 

(銀) 普通の同人出版本にここまで疑惑が生じるなんてまずありえない。それほどまでに善渡爾宗衛小野塚力杉山淳のやっている事は異常。私の言う事に文句があるなら、いったいどういう理由でテキストを見るも無残な形で入力し作家への敬意を踏みにじった上、ぼったくり価格を付けた本を販売し続けるのか納得のいく説明を聞かせてもらいたい。左川ちか研究者・島田龍にも詫びを入れていないようだし、「年寄りだから老眼で目がよく見えない」などと言い訳にもならない弁解は通用しない。


この記事をもし国税局の方がご覧になっていたら是非とも善渡爾宗衛小野塚力杉山淳の、(ついでにお仲間の盛林堂書房も)納税状況を調査してもらいたいね。他の同人出版本より特別リッチな造本でもないのにあの価格だとか、本のプリント製本を発注する印刷会社を明記しないというのも、裏で相当あぶく銭をちょろまかしているからとしか思えんだろ。