2022年7月25日月曜日

左川ちか研究者・島田龍が発信する古本キチガヒどもへの鉄槌 ➊

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 今年(2022年)の4月に書肆侃侃房より刊行された『左川ちか全集』。ひとたび世に出るや各方面から大変好意的に受け入れられている様子。その編纂をつとめ、今や時の人となった左川ちか研究者・島田龍。さぞ〝我が世の春〟を満喫しておられるだろうなと思っていたら豈図らんや、最近も twitter で次のようにつぶやいておられるのを知った。



 

 




 
 
















 
  
  

 




上から四つ目の画像内にある島田氏のツイートをお読み頂く場合は、
こちらのリンクからどうぞ。


   
   
   
これまで左川ちかの新刊を出そうとして、盛林堂書房周辺からさんざん不当な〝いやがらせ〟を受けてきたと語る島田氏の怒りはこれしきのサクセスでは到底静まりそうにないものと見ゆる。






誰もが購入しやすい価格で今回の書肆侃侃房版『左川ちか全集』を送り出した島田龍に対し、
チンケな攻撃が相も変わらず裏では行われているらしい。書肆侃侃房版『左川ちか全集』のAmazonレビュー欄でも「旧カナで新漢字はあり得ない」という★1つの酷評に20人以上の閲覧者が「役に立った」ボタンを押しているのが確認できる。なんとか島田龍をこき下ろしてやろうとヒネた連中がシコシコ工作している姿が目に浮かぶようだ。






 島田龍・編『左川ちか全集』を★1つで批判し、善渡爾宗衛が制作し盛林堂を中心に販売された左川ちか本のほうは妙に絶賛しているBelle DameというAmazonのレビュワーだが、

 

「旧カナを使っているのに漢字は新漢字になっていて気持ち悪い」

「旧漢字使用が印刷上困難であれば新カナ新漢字に揃えるべきで、こうしたチグハグな日本語文が踏襲されるのは左川ちかへの冒涜」

 

と投稿している。そこで私の素朴な疑問。近年流通した、旧仮名遣いだけど漢字は新字体表記にしている新刊本には何の文句も発せられた例など無いのに、どうして島田龍の左川ちか本だと急に「冒涜だ!」ってことになる訳???






盛林堂が主に扱うような幻想・SF・探偵小説の分野で振り返ってみると、影印本による復刻だとか藍峯舎が精巧に作っている少部数の豪華本は別にしても、今世紀以降リリースされた商業出版新刊の中にもごく稀にクラシックな旧仮名テキストを用いて制作された本は存在する。例えば、東雅夫がかつて学研M文庫で手掛けていたあの「伝奇ノ匣」シリーズ。その中から『伝奇ノ匣7 ゴシック名訳集成 西洋伝奇物語』を見てみる。




この本の巻末535ページには「文字遣い・字体を一部改めたほかは、表現の削除、変更はあえて行わず、底本のままとしました。」と〝おことわり〟が述べられている。要するに「本書は基本、旧仮名遣いでテキストを制作したけれども漢字まで全て旧漢字に統一してはいませんから、ご了承下さい。」と編集部は言っているのだ。現代における通常の商業出版本としては至極当り前の方針だろう。




二十年も前「伝奇ノ匣」シリーズがまだ現在進行形だった頃、「こんな旧カナだとむつかしくて読みづらい」と言う、古書に慣れていなくて東雅夫の制作意図が理解できぬビギナー読者の声ならばネット上で見かけたことはあった。けれども、今回の島田龍・編『左川ちか全集』に投下された★1つレビューのように「カナは旧カナにしておきながら漢字が新字体なのはけしからん!」なんていう意見は、(私の記憶している限り)過去に見た事も聞いた事も無い。





さて、この話題はここからが面白くなるのだが、
記事が長くなりそうなので  へとつづく。






(銀) 例によって、色文字にはリンクを張っています。必要に応じてご参照下さい。

しかしあれだね。島田氏をディスりたいならもっと上手く立ち回ればいいものを、頭が悪いのかAmazonの低評価レビュワーはどれも仲良く「冒涜」というワードを強調するものだから、盛林堂関係者かサクラが書き込んだようにしか見えないんだよな。